碁盤・将棋盤について
本榧碁盤・将棋盤の魅力

碁盤・将棋盤の最高峰として、古来より愛好家を魅了し続ける「本榧」。絶妙な弾力から生まれる打ち味と高く冴え渡る打音は格別で、美しく気品あふれる木肌や木目、豊かな香りも大きな魅力です。油分を豊富に含んでいるため使い込むほどに味わい深く、世代を超えて受け継げる極めて高い耐久性を備えています。
本榧盤の特徴

- ほどよい弾力のある打ち味
- 本榧盤ならではの絶妙な弾力性は、盤上に最高の打ち味(指し味)を生み出します。長時間対局しても手が疲れにくく、肩がこらないと言われるのはこのためです。また、碁石や駒を置く音の響きも高く冴えています。
- きめ細かく美しい木肌
- 榧はよく締まった木質で、木肌はきめ細かくなめらかです。また非常にゆっくりと成長するため、年輪が詰んでおり、緻密で美しい木目があらわれます。
- 淡黄色の上品な色あい
- ツヤのある淡黄色の上品な色あいで、生育環境により白っぽいものや赤みを帯びたものがあります。油分を多く含むため長年使用してもツヤを失わず、年数を重ねるにつれ「味」がでて深みを増します。
- 特有の香気
- 榧特有のよい香りが穏やかに漂います。しだいに香りは薄れていきますが、数十年経っても削り直しをするたびに香りがよみがえります。
- 極めて優れた耐久性
- 「槇万年、榧限り無し」と言われるように、榧は極めて優れた耐久性を誇ります。年月を重ねるほどに深まる美しさや風格に加え、修繕しながら長く使い続けられる点も、榧が「一生もの」と称される理由です。
榧の木について

榧はイチイ科の常緑針葉高木で、世界に7種あります。中国に4種、アメリカに2種、そして日本に1種。寿命は1000年にも及び、高さ25m、直径2m程度にまで育ちます。日本の榧は、岩手県、山形県以南の本州、四国、九州の山野に分布し、特に宮崎県の綾で産出される「日向榧」が最高とされています。成長スピードは極めて遅く、木取りのよい碁盤をつくるには樹齢300年以上の大木が必要です。
絶滅に近い状態にある榧
近年、榧材は深刻な材料不足に陥っています。囲碁・将棋の普及とともに本榧盤の需要が急増し、日本各地で榧の木の伐採が進み、樹齢の若い小径木までもが伐採されました。ごく一部の産地を除いて植林されることもなく、今も絶滅に近い状態にあります。
榧の木、そして日本の文化を絶やさないためにも、植林は榧に携わる者の責務です。しかし、よい碁盤がつくれるほどの大きさに育つのは300年以上も先のこと。かかる労力も知恵もお金も時間も莫大なため、植林が進まなかったのも無理はないかもしれません。
300年先、榧の森を夢みて
当社の榧の森づくりは、元々は会長が個人で始めたことでした。そこにあったのは、囲碁が大好きで、榧に惚れこんだ会長の「このままでは榧がなくなってしまう、碁盤をつくる榧の木を未来に残したい」という想いのみ。だからこそ始められたのだと思います。
それから約30年、高知や四国の山々に30万本(2016年時点)以上の榧の苗木を植えてきました。育ちにくさや獣害などから残っているのは3割にも満たないほどですが、徐々に大きくなり実のなる木も育っています。立派な大樹に育った姿を見ることはできませんが、「一生懸命育てた榧の木が300年先に榧の森になると思うたら幸せながよ」と、会長はうれしそうによく話します。
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国産と中国産の榧について

碁盤・将棋盤に使われる榧の多くは国産と中国雲南省産で、上の写真は中国産の榧です。両者の主な違いは木のかたさと香り。中国産は国産よりも少しかためで香りも違いますが、見た目ではなかなか見分けがつきません。また、木取りは中国産のほうがよいものが多く、国産よりも格安ですが、禁輸前の榧材が残っているのみで少なくなっています。
このように最高級品は国産ですが、たいへん希少なため木材市場にもほとんどでてきません。そのうえ樹齢300年以上の大樹となるとさらに少なく、あっても中にフシや空洞が生じているものがほとんど。そのため、木取りのよいものは特に貴重で高価になります。





