碁盤・将棋盤について
碁盤・将棋盤の選び方

囲碁や将棋を本格的に楽しみたい方に
碁盤・将棋盤には、手軽なゴム製や折りたたみ式から、伝統的な木製の卓上盤・足付盤まで様々な種類があります。ここでは初心者から愛好家の方まで、「囲碁や将棋を本格的に楽しみたい」という方に向けて、木製の碁盤・将棋盤を選ぶためのポイントや基礎知識をわかりやすくご紹介します。
碁盤・将棋盤選びのポイント
- 1. 碁盤・将棋盤の種類
- 使用シーンや使い方にあわせて、盤の種類や厚みを検討します。
1-1 卓上碁盤・将棋盤
1-2 足付碁盤・将棋盤 - 2. 碁盤・将棋盤の素材
- 木の種類によって、盤としての特性や価値には違いがあります。
- 3. 木取りと天面の木目
- 木取りは、盤の表情や品質を左右する重要な要素です。
- 4. 総合的な評価と判断
- 木目や色合い、欠点など、盤の品質を測る3つの評価基準。
- 5. 本榧をおすすめする理由
- 本榧は最高峰の品質と耐久性を備えた「一生もの」
1-1. 卓上碁盤・将棋盤

卓上盤は、主にテーブルで椅子に座って使用します。比較的安価で購入しやすく、軽量で取り回しが良いため、入門者や日常的に気兼ねなく対局を楽しみたい方に適しています。
卓上盤の厚さについて
卓上盤の厚さは1~3寸(1寸=約3cm)くらいが一般的です。厚みが増すほど重くなりますが、打ち味(指し味)や音が良くなり、風格も備わっていきます。
- 1寸前後:軽さを重視される方(打ち味はやや軽い)
- 2寸以上:本格的な打ち味や対局を楽しみたい方
- 1.5寸前後:どちらもバランスよくという方
一枚板とハギ盤について
碁盤・将棋盤には、大きな木材をそのまま使う「一枚板」と、複数の木材を接ぎ合わせて作る「ハギ盤」があります。
一枚板
- 1枚の木材から作るため、木目や色合いが連続しており、自然な美しさを楽しめます。
- 一枚板の中でも、柾目は高樹齢の大きな原木からしか取れないため、特に価値や希少性が高くなります。
- 一枚板ならではの、継ぎ目のない美しさや存在感を堪能したい方におすすめです。
ハギ盤
- 2~5枚程度の木材を横に接ぎ合わせて作ります。
- 一枚板に比べて材料を確保しやすく、価格を抑えられるのが特徴です。
- 一枚板と比べても、打ち味や打音、耐久性などに大きな違いはありません。
- 心地よい打ち味や実用性を重視し、価格とのバランスも大切にしたい方におすすめです。

1-2. 足付碁盤・将棋盤

和室の畳や床に直接置いて使用する、四隅に優美な脚の付いた日本の伝統的な盤です。本格的な対局の雰囲気を味わうことができ、重厚感と風格を備えています。姿勢を正して本物志向の対局を堪能したい方や、伝統的なスタイルで最高の打ち味を味わいたい方におすすめです。
足付盤の厚さについて

3~4寸:足付盤の入門・標準サイズ
足付盤としては薄めですが、4寸以上になると音の響き、存在感、美しさが本格派・上級者向けのレベルに達するとされています。軽量で持ち運びやすいですが、盤面が低くなるため高身長の人では前かがみの窮屈な姿勢になりやすい傾向があります。
5~6寸:最も人気のある理想的サイズ
実用性と格調のバランスが最も良く、足付盤の中で最も人気が高い厚さです。5寸前後になると、姿勢を正して指しやすく、盤面全体を見渡せるようになります。また、5寸くらいから盤としての評価が高まり始め、6寸を超えるとさらに高価値な盤として扱われます。
7寸超:圧倒的な風格と重厚感
7寸を超える盤は、圧倒的な風格と存在感を放つ超高級品です。ただし、盤面が高くなりすぎるため、手前に打とうとすると肘が曲がって窮屈な体勢になりやすく、盤全体を俯瞰しにくいという場合もあります。また、非常に重くなり、30kgを超えるものもあるため、置き場所や住宅事情を考慮する必要があります。
2. 碁盤・将棋盤の素材
素材によって、色ツヤや木目の美しさ、打ち味(指し味)、打音、香り、将来的な色あいの変化、耐久性などが違い、盤としての価値も異なります。主な素材は高級な順に、「本榧」「ヒバ」「桂」「新榧」などがあります。
本榧(ほんかや)
碁盤・将棋盤の最高峰で、まさに一生もの。緻密で油分の多い木質で、木肌はキメ細かく光沢があり、木目は鮮明。何十年経ってもツヤを失わず、経年変化による美しさが現れます。愛好家が憧れる逸材で、打ち味、美しさ、香り、耐久性、すべてにおいて本榧に勝るものはありません。
ヒバ
国産と北米産がありますが厳密には違う種類です。主流は北米産で、ヒノキ科の常緑高木。黄色~黄白色の明るい色あいで、木目も細かく、見た目がきれいです。材質は軟らかく打ち味は比較的良いですが、音の響きは控えめで、耐久性はやや劣ります。
桂(かつら)
カツラ科の落葉高木で、本場は北海道産。古くから盤材として使われています。打ち味は硬めですが音の響きは悪くありません。茶褐色の強い色合いは、年数が経つと暗くなってきます。
新榧(しんかや)
新榧と呼ばれていますが、本榧とは別物の北米から輸入されるスプルース材です。大木で基本的に柾目の木取りですが、色あいは白っぽく(仕上げは色付き)、使用寿命は短いといわれています。
3. 木取りと天面の木目
木取りについて
原木から盤材を切り出すことを「木取り」といいます。木取りは高級な順に、天面の木目が柾目となる「四方柾」「天地柾」「天柾」、柾目と板目の中間の「追柾」、板目となる「木裏」「木表」があります。

天面の木目について

柾目
平行で規則正しい直線状の木目が並んだ「柾目」。見た目の整った美しさに加え、反りや狂いが生じにくく安定性に優れています。丸太の半径部分からしか取れないため、樹齢の高い大木からしか作ることができない大変価値のある木取りです。

板目
山型や波状の年輪が描く、天然木らしく豊かな表情が魅力の「板目」。柾目と比べて反りなどの変化が出やすいものの、手頃な価格で実用的です。時間をかけて十分に乾燥させ、変形が落ち着いた後で仕立てることで、狂いを最小限に抑えることができます。
4. 総合的な評価と判断
最終的には、素材や木取り、木目や色合い、欠点の有無など、好みや予算を含めて総合的な判断になると思います。そこで、碁盤・将棋盤の良し悪しについての評価基準をいくつか紹介いたします。
1. 木目の質(密度と並び)
木目が細かく詰まっているものは、樹齢300〜400年以上の大木からしか取れないため、最良とされます。また、木目が真っ直ぐで、等間隔に揃っているものほど評価が高くなります。
2. 天面の色合いと質感
全体的に色ムラがなく、均一な色合いであるものが好まれます。また、素材本来の自然な色合いで、油分を豊富に含んだツヤのあるものが良いとされます。特に本榧は、経年変化で美しい飴色の光沢が増していきます
3. 欠点(瑕疵)の有無
天然木であるため完全に無傷なものは稀ですが、欠点がない、あるいは目立たないものほど高価値になります。欠点には、フシ、割れ、入り皮、キズ、シミ、シラタなどがあります。

5. 本榧をおすすめする理由
囲碁や将棋を本格的に楽しみたい、長く続けたいという方は、本榧の盤を選んでおくと間違いありません。古くから碁盤・将棋盤の最高峰として愛されており、極めて優れた耐久性を誇ります。年月を重ねるほどに深まる美しさや風格に加え、修繕しながら長く使い続けられる本榧は、まさに「一生もの」です。
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